就活ゲリオン 最終話

勝ったッ!就活完!

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この度は就職活動RTAを走りに抜けましたので、完走した感想を報告しようと思います。電電物理系もとい物性に興味を持っている理系大学院生でしたら参考になるかもしれない。
私は(一人称が私になっているのは就活生の証)半導体メーカー、電子部品メーカーで開発してぇなぁという思いのもと就職活動を行っておりました。大学院生は授業と実験と就活と重なるので忙しいです。なので企業の絞り込みは早い段階からしたほうがいいのではないかと思います。

・夏~秋(インターン
まず夏頃、夏のインターンシップの時期には長期インターンに参加したく、5社ほどエントリーしましたがもれなく撃沈。コロナもあって例年より倍率が上がっていると人事の方から話をされた。ESを提出したのはP〇nasonic、S〇NY、R〇HM、住〇電工、古〇電気あたり。夏はあまり明確な志望動機はなく、とりあえず2週間のインターンシップに参加する目的で企業を選んだ。夏はESは通るものの、面接で落とされることが多かった。自分自身特に面接対策もせず企業研究もやらずだったので今考えたら落ちて当たり前だけれど、当時は悔しかった。長期インターンは通らなかったものの、2days等の短いインターンシップのお誘いを頂いたりしたのでそちらに参加することはあった。それ以外にもキ〇クシア、ウ〇スタンデジタル、日本〇キサス、キ〇ノン、東〇エレクトロン、D〇SCOあたりの短期インターンシップに参加した。
ほとんど企業説明会に毛が生えたものなのであまり意味がない気もするけれど、積極的に質問する姿勢は常にとっていた。半導体メーカーは日本マジで苦しいね。国内はキ〇クシアとS〇NYとル〇サスとその他もろもろ?という感じ。売上でみたらかなり厳しい。日の丸半導体よ…どこいっちまったんだ…。半導体装置メーカーはほんとに好調らしく、とんでもなく儲かっていることがわかった。その分入るのも難しそうだなと感じた。〇キサスは3日間現地に行ってインターンシップを行ったので、良い経験になったと思う。現地インターンシップに参加して思ったことは、働く場所はものすごく大切であるということ。メーカーは工場がたくさんあるので配属先によっては辺境の地に連れ去られることもある(重政くん参照)。なので、何をしたいのかということと、どこで働くのかというのは重視するようになっていた。できれば実家の関西からそんなに離れてないとこがいいなぁと思っていたが、そこで絞るのも個人的にはもったいない気がする。

 

・秋~冬(企業選び)

このあたりから本当に行きたい企業について考え始める。夏は先輩や同期の話を聞きながらインターンに参加したりしたけども、結局は自分がどうしたいかなので、真剣に考え始める。このころには電子部品というよりは半導体に傾いていた。理由は2つあって、半導体のほうが自分の勉強してきたこと(特に物性)を活かせるということと、半導体外資メーカーがたくさんあるということ。自分自身、外国資本ということにあまり抵抗がなく自由に発言できる雰囲気や給料の高さに魅力を感じていた。もちろん国内大手のメーカーもうけるつもりで以下のような序列を作った。

S〇NY、東〇エレクトロン→はいれたら神
キ〇クシア、ウ〇スタンデジタル→はいれたら就活辞める
キ〇ノン、浜〇ホトニクス、R〇HM、テ〇サス、マ〇クロン→まぁよし
半導体以外のメーカー(東芝、三菱、Pana、日立、等々)→選考も遅いしやりたいことできるかわからん

S〇NY:イメージセンサ、おそらく神奈川厚木勤務、高給、残業多め
東〇エレク:半導体製造装置(エッチング、洗浄など)、山梨か宮城勤務、超高給、残業多め
キ〇クシア:NANDフラッシュメモリ、製造は四日市か北上(岩手県)、研究所は神奈川日経大手水準、残業多め
ウ〇スタン:NANDフラッシュメモリ、製造は四日市か北上(岩手県)、研究所は神奈川、外資なので初任給はめちゃ高その後は実力、残業多めかつ残業代なし
キ〇ノン:半導体製造装置(露光)、群馬か栃木あたり勤務、日経大手水準、残業は少なめ
浜〇ホトニクス:光半導体、浜松確定勤務、日経大手よりすこし低め(完全年功序列)、残業めちゃ少ない
R〇HM:アナログ半導体(LSIディスクリートなど)、基本は京都勤務、日経大手よりすこし低め、残業多いのと離職率が高い
テ〇サス:アナログ半導体世界首位、岩手か茨城か大分勤務、外資水準、残業はちょい多い
マ〇クロン:DRAMメモリ(日本の工場ではNAND作ってない)、製造は東広島、研究所はたしか神奈川、外資水準、残業多い

といった感じに、作っているもの、勤務地、給料、残業の項目でまとめた。半導体メーカーは基本残業は多い。というか製造業はしょうがないかなと思っている。勤務地は大方田舎なので、SONYの神奈川勤務が光る。しかし理系就職先ランキング堂々1位なので簡単には入れない。実際夏も冬も長期インターンに申し込んだがESで落とされている。とんでもなく人気があることがわかる。東〇エレクはプロセスエンジニアでの採用があるので、半導体のプロセスについて物性を使いながら研究開発することができる。そして給料はいわずもがななので、結婚願望のある女性は、独身東〇エレク男性を見かけたら是非アタックすることをおすすめする。D〇SCOやS〇REENを考えから外したのは、これらの企業は半導体製造装置メーカーであるものの、物性物理を使っていくような部門ではないので除外した。とても良い企業だと思うのでやりたいことがマッチしている人はぜひ受けるとよいと思う。キ〇クシア、ウ〇スタンは共同でフラッシュメモリを製造していて、それぞれ世界シェアは2位と3位。2社を合計すると1位のSAMSUNに肉薄するシェアを誇る。どちらも製造は四日市、研究所は神奈川とかなりの好立地。開発の中でもデバイス開発は神奈川、プロセス開発は四日市という感じ。かなり不安定な業界だけれど、爆発力はすさまじい業界。2社統合の可能性もあり正直これからどうなるかわからない。ウ〇スタンは部門ごとに採用なので、働く際に希望外の部署ということがないのは良いところ。その他の企業は割愛する。

 

・冬(本選考)
12月頭にキ〇クシアのES締め切りがやってくる。まじではやい。これは早期選考とかではなくてリクナビマイナビで登録している人全員に送っていると思われる。はじめての本選考ESなので先輩(キ〇クシア内定)に見てもらうも、いまだなんの音沙汰もなく撃沈。サイレントお祈りというやつである。くそがっ!
12月末にウ〇スタンのES締め切り、キオクシアの反省をいかしつつ先輩(ウ〇スタン内定)に見てもらい気合いでES提出。年末帰省の電車でES通過を確認。半泣きになった。初回の技術面接は1月中頃とのこと。技術面接では自己紹介、研究内容、志望動機をまとめたスライドを5分間で発表するという課題あり。
続けて1月頭に浜〇ホトニクスのES締め切り。落ちてもええかぁだったので先輩の添削なしでES提出。無事通過。一次面接は1月下旬。10分間という糞短い面接とのこと。
そしてウ〇スタンの技術面接の日。スライド発表は完全に暗記して挑んだ。正直よくできたと思う。その後の質問もうまく答えることができたので多分通ったかなと感じていた。無事通過。次の人事面接は1月下旬とのこと。
続けて浜〇ホトニクスの一次面接の日。10分間ということで対策を怠ったせいか、ぼろぼろ。その前に接続不良で一時間待たされたので不安になっていた。いざ始まっても何の説明もなくはじまり頭がパニックになってしまった。絶対落ちたと思っていたらちゃんと落ちていた。まじくそ。
ウ〇スタン人事面接の日。ONE CAREERなどを使い質問を予測。対策に対策を重ねて質問には基本全部答えることができた。この面接が実質最終面接なのでとても緊張した。次の日の午後に電話がかかってきて無事内々定。わりと行きたい企業なのでここで就活を終わることにした。

・完走した感想
S〇NYと東〇エレクを受けようかとも思ったが、早期選考もちでもないので3月以降の選考となるためかなり先の話になってしまう。なのであっさり内々定承諾書を提出してしまった。ちなみに〇キサスからも早期選考の案内を頂いていたが、志望度は低かったので返信を遅らせていた。理系院生は推薦応募もたくさんあるので、就活に傾注しすぎなくてもどこかには決まると思う。けど就活で大切なのは行きたい企業群をちゃんと決めることだと思う。ちゃんとやりたいことを明確にしてその企業のことを知ることで見えてくることがあるのではないだろうか。
自分は半導体メーカーに就職することになったものの、外資系ということもありかなり不安に感じていることもある。日経大手のような年功序列はないだろうし、英語を使う機会だって多いだろう。その中で支えになっているのは、開発職で採用が決まったのでやりたいことができる、ということ。常に考えて仕事をする環境になると思うので、成長できる機会と思って苦しくても頑張りたい。また、四日市という比較的都市圏なので生活は楽しみである。名古屋まで電車で30分とか最高だなぁ?!
という感じでオナニーぶちまけてしまいました。残りのモラトリアム期間、研究をするのはもちろんだけど、時間があるうちにやれることはやっておきたい。コロナが憎いけれどいろんなところに行きたいと思います。ほな。